WiMAX2+の速度制限や規制ってどういうもの?条件や実際の使い勝手まで解説

近年、固定式の光回線を自宅に開通させるよりも人気なのが、高速無線インターネット「WiMAX2+」。

興味がある方はもちろんですが、すでに利用されている方の中にも「速度制限」「速度規制」に関してきちんと理解できていない方もいらっしゃるかもしれません。

ある日突然、速度制限がかかって、「これでは、やりたことができない!」ということにならないように、WiMAX2+の「速度規制」の仕組みきちんと理解しておきましょう。

WiMAX2+の通信速度に関する基礎知識

WiMAX2+の通信速度に関する基礎知識

最初に、「WiMAX2+」の基本的な性能に関して見ておきましょう。

多少、技術的な情報になりますが、知っておいて無駄はありません。

WiMAX2+の公称速度と実行速度

最新のデータ端末を利用した場合の通信速度を見ておきましょう。

公称速度

(ハイスピード)

実行速度

(ハイスピード)

公称速度

(ハイスピードプラス)

実行速度

(ハイスピードプラス)

下り速度 558Mbps

(エリアにより異なる)

40Mbpsくらい 867Mbps

(エリアにより異なる)

1.2Gbps(ケーブル使用時、エリアにより異なる)

60Mbpsくらい
上り速度 30Mbps 20Mbpsくらい 75Mbps 30Mbpsくらい

公称速度:スペック上の最大値、エリアや使用するルーターによっても異なる

実行速度:あくまでも予想値で保証するものではない

ハイスピード:WiMAX2+のみで通信
ハイスピードプラス:WiMAX2+とLTEを同時利用

ご覧のように、公称速度は500Mbpsを超えていても実行速度が100Mbpsを超えるような状況はあまりないと思われます。

「それってカタログにうそが書いてあるの?」と思われる方も多いかもしれません。

このようなサービスは「ベストエフォート型サービス」と呼ばれ、「記載の速度は技術規格上の最大値であり、実使用速度を示すものではありません。

エリア内であっても、お客様のご利用環境、回線の状況等により大幅に低下する場合があります。
通信速度は機器の能力に依存します。」(UQコミュニケーションズ)と書かれています。

つまり、実際にどのくらいの速度で接続できるかは、エリア、時間、機器などいろいろな要素で決まるので、接続するまでわかりません。

特に混雑する夕方~夜は大幅に速度が低下することもあります。

快適にインターネットができる速度とは?

「快適」の定義は人により異なるので、一概には言えません。

個人的な感覚ですが以下のような状況です。

ここでは、「快適さ」への影響が大きい「下り速度」に関して書いています。

下り速度 状況
30Mbps以上 とても快適に使える。
10~30Mbps 快適に使える。
5~10Mbps まあまあ快適だが、使い方によっては満足できないかも
1~5Mbps PCだと動画が止まる時が出てくる速度。
1Mbps以下 動画の視聴が困難。高画質画像の表示が遅い。

おおむね10Mbpsあれば、ほぼストレスがなくなると思います。

ただし、「リアルタイムのオンラインゲームを楽しむ」場合では100Mbpsくらいないと問題があるかもしれません。

上り速度に関しては、大容量のファイルを頻繁にアップロードする人以外はそれほど困ることはないと思います。

「WiMAX2+」はプロバイダーによって速度は変わらない

「WiMAX2+」というのは、移動通信システムの技術の名前です。

スマホでは「LTE」という名前がよく出てきますよね。

これは4Gとも呼ばれ、第四世代の移動通信システムの技術になります。

つまり「WiMAX2+」というのは、サービスの名前ではないのです。

でも、今では「WiMAX2+」がサービスの代名詞になっています。

「WiMAX2+」を利用したサービスを提供するプロバイダーは10社以上あるのですが、その中でUQコミュニケーションズが本家となります。

他のプロバイダーはUQコミュニケーションズの設備を借りてサービスを提供しています。

いわゆるMVNO(仮想移動体サービス事業者)と呼ばれるもので、ドコモの設備を利用して携帯サービスを提供するIIJのような形です。

「WiMAX2+」では、すべてのプロバイダーはUQコミュニケーションズの設備を利用するので、回線の速度、品質や対応エリアはまったく同じになります。

逆に言えば、UQコミュニケーションズの設備が故障すると「WiMAX2+」のすべてのサービスが障害となってしまいます。

月間データ容量を超えると速度規制がかかる

「WiMAX2+」では、速度規制がかかることがあります。

プランによって速度規制の内容が異なりますので確認しておきましょう。

「Flat ツープラス ギガ放題」とは

「Flat ツープラス ギガ放題」はデータ使用量無制限プランです。

速度規制(ダウンロード時のインターネット接続の速度を制限すること)はありますが、データ使用量には制限がありません。

パソコンやスマホでインターネットをたっぷり楽しみたい方におすすめです。

*速度規制
連続した3日間でデータ使用量が10GBを超えると、翌日の18:00~翌々日の2:00までインターネット接続速度が1Mbpsに制限されます。

スマホなどでは128Kbpsに制限されネット検索すら難しい場合もありますが、1Mbpsあれば、Netflixなどで標準画質であれば映画を見ることも可能です。

速度制限後の速度が速いのもWiMAX2+の「ギガ放題」の特徴になっています。

「Flat ツープラス」とは

「Flat ツープラス」は、月間データ使用量を7GBとして、料金をおさえたプランです。

サイトの閲覧やメールなど、必要最低限の利用という方におすすめです。

7GBを超えると以下の速度規制が適用されます。

*速度規制(7GB)
当月の「WiMAX 2+」「au 4G LTE」の通信量の合計が7GBを超えた場合に、当月末までの「WiMAX2+」「au 4G LTE」の通信速度が送受信最大128kbpsに制限されます(通信速度の制限は、翌月1日に順次解除されます)。

WiMAX2+で「速度制限」されるパターン3種

「WiMAX2+」で「速度規制」されるパターン3種

ここでは、「WiMAX2+」で「速度制限」されるパターンを再度整理しておきましょう。

速度制限しているのは、特定の人ばかりが大量にデータをダウンロードして不公平となるのを防ぐためで、実はあなた自身のためでもあるのです。

速度規制がないとあなたがインターネットに接続できないリスクもあったりします。

「Flat ツープラス」で7GB/月を超えた時

これは「Flat ツープラス」を契約されている方が対象です。

月間データ使用量を7GBとして、料金をおさえたプランです。

サイトの閲覧やメールなど、必要最低限の利用という方におすすめです。

月7GBを超えると当月末まで速度規制が適用されます。

「Flat ツープラス ギガ放題」で10GB/3日を超えた時

これは「Flat ツープラス ギガ放題」を契約されている方が対象です。

データ使用量無制限プランです。

速度規制(ダウンロード時のインターネット接続の速度を制限すること)はありますが、データ使用量には制限がありません。

パソコンやスマホでインターネットをたっぷり楽しみたい方におすすめです。

ただし、3日間で10GBのデータを使用すると、翌日の午後8時~翌々日の午前2時までは、接続速度が規制されます。

「ハイスピードプラスエリアモード」で7GB/月を超えた時

「ハイスピードプラスエリアモード」とは、簡単に言うと「WiMAX2+」の他に、auのLTE通信の併用を可能とした高速通信モードです。

「WiMAX2+」での通信が安定しないエリアでも「LTE」の通信が出来れば、「LTE」側を使用することで安定したインターネット接続を提供できるようにしています。

こんな便利な「ハイスピードプラスエリアモード」ですが、「Flat ツープラス」、「Flat ツープラス ギガ放題」のいずれの契約でも月7GBを超えると当月末まで速度規制が適用されます。

「Flat ツープラス ギガ放題」なら通常の利用では速度規制は気にしなくてもOK

「Flat ツープラス ギガ放題」を契約されている方にとっては、「速度規制」はそれほど気にしなくても大丈夫だと思います。

次に説明するように、データ使用量は3日間ごとの計算、制限時間も翌日の午後8時~翌々日の午前2時、規制速度も他の規制に比べれば高速なので、実用上はあまり制限とならないと思います。

「WiMAX2+」で速度規制されるとどうなる?

「WiMAX2+」で速度規制されるとどうなる?

では、実際に「速度規制」がかかると、どうなるのかを見ておきましょう。

「Flat ツープラス」:速度が128kbpsに制限される

当月中のデータ使用量が7GBを超えると速度規制が実施されます。

この場合送受信速度が128Kbpsに制限されます。

速度規制開始のタイミング

データ使用量が7GBを超えた時点で、速度規制が実施されます。

速度制限が解除されるタイミング

速度規制は、その月の月末まで継続されます。

月が替わった時点でこの規制も解除となります。

「Flat ツープラス ギガ放題」:速度が1Mbpsに制限される

連続する3日間のデータ使用量が10GBを超えた場合に速度規制が実施されます。

この場合送受信速度がおおむね1Mbpsに制限されます。

速度制限開始のタイミング

翌日の午後8時から開始されます。

速度制限が解除されるタイミング

翌々日の午前2時に解除されます。

「ハイスピードプラスエリアモード」で7GB/月を超えた時:速度が128kbpsに制限される

当月中のデータ使用量が7GBを超えると速度規制が実施されます。

この場合送受信速度が128Kbpsに制限されます。

なお、「Flat ツープラス ギガ放題」を契約していて、「ハイスピードモード」で利用しても当月中は送受信速度が128Kbpsに制限されます。

速度規制開始のタイミング

データ使用量が7GBを超えた時点で、速度規制が実施されます。

速度制限が解除されるタイミング

速度規制は、その月の月末まで継続されます。

月が替わった時点でこの規制も解除となります。

注意!速度規制されやすい使い方

こんな使い方に注意!速度規制されやすい使い方

夢中になって使用していると、いきなり「速度規制」なんてこともありえますね。

ここでは、特に注意すべき使い方を見ておきましょう。

動画や音楽を長時間楽しむ

映画や音楽は、内容に集中してしまうので時間制限をして楽しむことが難しいですね。

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいますので、「気がつけば速度規制」が一番多く起こる例かもしれません。

これは、動画や音楽が特に大きなデータ容量を消費することも理由の1つです。

動画配信・テレビ電話をする

こちらも、動画をストリーミングで見たり、テレビ電話でやはり動画や音声を楽しんだりする場合なので、前の例と本質的に同じです。

大量のファイルをダウンロード/アップロードする

この例では、直接的に大容量のファイルのやり取りになりますので、そのままデータ使用量に影響があります。

ただ、GB単位のファイルというと映画のような動画系のファイルや高画質の写真などが多いと思います。

ネットゲームを行う

最近のゲームは、画像の品質も高く動作も細かいので、大量のデータをリアルタイムで送受信する必要があります。

ゲームを始めると夢中になって、どのくらいの時間が経ったのかも意識しないと思いますので、突然「速度規制」になることがあります。

パソコンで「WiMAX2+」を使う時は特に注意!

パソコンはスマホよりも画面が大きいこともあり、画質の差が出やすいのでつい高画質での再生になりがちです。

動画は、画質を良くすればその分データ量も増加しますので、大きい画面で楽しむパソコン利用時は特に注意が必要です。

主なコンテンツのデータ通信量一覧

あくまでも、参考ですが以下のような目安になります。

ここでは、7GBを目安に検討しています。

7GB使用するまでに楽しめるのは、

・メールの送受信(1通あたり500KB):約14,000通
・ホームページの閲覧(1ページあたり150KB):約46,200ページ
・音楽のダウンロード(1曲あたり4MB):約1,400曲(各5分程度)
・動画の視聴(中画質、1分あたり4MB):約28時間

動画がいかにデータを消費するかわかりますね。

実際に試してみた!1Mbps 128kbps 速度制限時の使い勝手

「WiMAX2+」で速度規制されるとどうなる?

最後に、いったん速度規制がかかってしまった時に、各種アプリ、サービスを使用した場合にどれくらいの使い勝手になりそうかを書いておきます。

ただし、あくまでも個人の感想の面もありますので、参考程度と思ってください。

なお、「通常時」は10Mbpsくらいの接続速度と思ってください。

SNS

SNSもいろいろありますが、ここではTwitterで見てみましょう。

あまり画像は多くないのでテキスト中心です。

128Kbps 一番始めのツイートが表示されるまでの時間は、通常時でも128kbpsでもそれほど大きな違いはないようです。
ただし、128kbpsだと画像や動画、新しいツイートの更新にかなり時間がかかりました。
1Mbps ほとんどの場合、表示されるまでの時間は変わりませんでした。
実際に体感しても、画像の表示が少し遅いかな?程度で、ほとんど問題なく使えました。

WEBサイト

ここでは、通常行うことが多い「検索」に関して見てみましょう。

128Kbps 画像や動画の検索結果が完全に表示されるまでは時間がかかりますが、それ以外は比較的スムーズに表示されました。
1Mbps 通常時とほぼ差がありませんでした。

電子書籍・マンガアプリ

電子書籍やマンガは、オンラインで接続しながら読む以外にもダウンロード後にファイルを開いて読むことも可能です。

使い方を工夫すればよいこともあります。

128Kbps ファイル容量によりますが、時間があるときにゆっくりダウンロードしておいて、ファイルを開いて読むような形なら、問題ありません。
ダウンロードさえ完了していれば、通信速度の問題はないので。
1Mbps ファイル容量によりますが、時間があるときにゆっくりダウンロードしておいて、ファイルを開いて読むような形なら、問題ありません。
ダウンロードさえ完了していれば、通信速度の問題はないので。

YouTube

こちらは、再生するとダウンロードしながら再生が始まります。

再生時間とダウンロード時間がほぼ同じまたはダウンロード方が早くないと、ダウンロード待ちが発生します。

128Kbps 約4分のYoutube動画で実際に試しましたが、ダウンロードが完了するまでに約15分もかかりました。
動画の再生時間の4倍近くかかるので、動画は再生中に何度も止まって、ダウンロード中になってしまいました。
もはや、動画を見るどころではありません。
約4分の動画でこの結果なので、もっと長い時間の映画やアニメの視聴は無理だと思われます。
1Mbps 1MbpsでYoutbe動画を見た印象では、特に通常時との違いはわかりませんでした。
実際にYoutubeでも「1Mbps程度の通信速度だとSD(480p、地上アナログ放送程度の画質)程度の画質が見られる」としているので、1Mbpsあればほとんど問題なくYoutbe動画は視聴できるようです。

Amazonプライムビデオ・Netflix

仕組みは、Youtubeと同じですが、画質のレベルもあり、要求される接続速度が速くなっています。

一般の動画と映画やドラマはやはり要求されるレベルが違うということです。

128Kbps ほぼ無理です。
1Mbps キレイな画質がいい!絶対スムーズじゃないと嫌だ!という人じゃなかったら、1MbpsでもAmazonプライムは見られそうです。
ただ、Netflixは標準画質でも3Mbpsが推奨なので、Amazonプライムよりも途中でダウンロード待ち状態になるのを覚悟しておいた方がよさそうです。

音楽アプリ

Apple Music、Prime Music、Spotifyなどがあります。

これらのサイトは接続された通信速度を検出してストリーミングで流すデータ量を変化させる(接続速度が遅ければ音質を下げる)こともしています。

また、楽曲をダウンロードする機能もあるので、この場合は接続する速度は関係なくなります。

128Kbps ファイル容量によりますが、時間があるときにゆっくりダウンロードしておいて、ファイルを開いて読むような形なら、問題ありません。
ダウンロードさえ完了していれば、通信速度の問題はないので。
1Mbps ファイル容量によりますが、時間があるときにゆっくりダウンロードしておいて、ファイルを開いて読むような形なら、問題ありません。
ダウンロードさえ完了していれば、通信速度の問題はないので。

ショッピングアプリ

Amazon、楽天などあります。

いずれも商品を検索する場合には写真が多く用意されています。

128Kbps 画像や動画の検索結果が完全に表示されるまでは時間がかかりますが、それ以外は比較的スムーズに表示されました。
1Mbps 通常時とほぼ差がありませんでした。

ネットゲーム

リアルタイム系のシューティングゲーム、格闘技系のゲームでは、リアルタイムで大量のデータの送受信が要求されます。

128Kbps 不可能。
1Mbps ゲームという面では、途中でダウンロード中になるようでは、ゲーム自体が成り立たないので、ほぼ不可能でした。
多少、待ち時間が出ても継続できるようなゲームなら可能かもしれません。

まとめ

今回は、「WiMAX2+」で実施されている「速度規制」に関して見てきました。

「速度規制」の条件はもちろんですが、「速度規制」が適用された場合でも、どの程度のことが可能になるのかを、なるべく具体的に書いてみました。

「速度規制」が適用されないことが一番よいのですが、データ使用量との関係であえて「速度規制」が適用されても楽しめることもあります。

自分にとって、ベストはないかもしれませんが、ベターな解をぜひ見つけてください。